歯科金属の精錬とは?溶かして分析する買取で値段が決まる仕組み

金属片の小袋と金色・銀色の粒が分けて置かれた小皿、はかり、「歯科金属の精錬とは?」の文字

当サイトの記事は、厚生労働省・国税庁・警察庁など公的機関の情報、日本産業規格(JIS)、田中貴金属工業の公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

金歯を持っている人

歯科金属の業者のサイトを見ていたら「精錬分析」と書いてありました。精錬って、何をするんですか?

案内役

金歯や銀歯を溶かして、中に入っている金やパラジウムを取り出し、量を確かめることです。取れた量で値段が決まるので、付いている歯や汚れの分を気にしなくていいのが特徴ですよ。

歯科金属の業者を調べると、「精錬」「精製」「分析」といった言葉が並んでいて、違いが分かりにくいですよね。

結論から言うと、歯科金属の精錬は、溶かして中の貴金属を取り出し、量を確かめて値段を決める方法です。溶かすぶん正確に量が分かる一方で、元の形では戻らないことがあります。

この記事では、精錬と溶かさない分析の違いと、どちらが自分に向いているかをお伝えします。

目次

歯科金属の精錬とは?

先に結論

歯科金属の精錬は、金属を溶かして金・パラジウム・銀・プラチナを取り出すことです。取り出せた量に、その日の相場を掛けて値段が決まります。

金歯や銀歯には、金属のほかに歯やセメントなどが付いていることが多いです。

精錬では、それらをまとめて溶かし、貴金属だけを取り出して量ります。だから、付いている物の重さに値段が左右されにくいんです。

歯科金属を扱う業者のシカキンは、遺品の入れ歯について「溶かして回収できた貴金属の量×分析完了日の相場単価で買取します。」と説明しています。

金パラ買取クローバーは、不純物を前処理(焼成)してから分析していると書いています。

用語ざっくりした意味
精錬・精製溶かして貴金属を取り出すこと
分析中に入っている金属の種類と量を調べること
精錬分析溶かして取り出した上で量を確かめる方法
回収率取り出せた貴金属の割合

精錬と溶かさない分析の違い

金歯を持っている人

溶かさずに調べる方法もあるんですか?

案内役

あります。買取店では、X線や比重で金属の種類と割合を測るやり方が多いです。目の前で結果が分かるのが良いところですね。

おたからやは、査定で重さを量り、必要に応じてXRF(蛍光X線分析)で金属の種類と割合を測ると書いています。すべての店舗に比重計を置いているとも説明しています。

リークルは即日での分析を基本にしていて、蛍光X線などで即日の分析が難しい物は、提携工場で精錬して分析すると書いています。その場合は2週間〜1か月ほどかかるそうです。

比べる点精錬(溶かす)溶かさない分析
主な売り先歯科金属の業者店頭の買取店
結果が出るまで数日〜1か月ほど(業者による)その場や短い時間
歯や汚れが付いた物溶かして貴金属だけ量る付着分を考えて測る
くずや粉取り出せる扱えるか事前に確認
形元の形では戻らないことがあるそのまま残る
向いている量多い時少ない時

『溶かしたほうが高く売れるのかな』と思う方もいますよね。

実は、どちらが高いかは一概に言えません。精錬は正確に量が分かる分、精製手数料や基本料がかかる業者が多いからです。

歯科金属を溶かす精錬と溶かさない分析の違いを比べた図解

精錬で値段が決まる仕組みと手数料

先に結論

精錬の値段は「取り出せた貴金属の量×相場×業者の掛け率」から、精製手数料などを引いて決まります。業者ごとに計算の仕方が違うので、明細で中身を確かめましょう。

シカキンは、「最終的な買取価格は「買取単価」と「精製回収率」で決まります。」と書いています。サイトの単価が高くても、思ったような結果にならないことがよくある、とも説明しています。

各社の計算に関わる数字を、公式の表記から並べます。日付と条件が違うので、優劣を比べるための表ではありません。

業者公式に書かれている計算の条件
フジデンタル地金相場の95%(パラジウムは90%)で買取。精製費はAu 75円/g・Pd 125円/g(税抜、10/30着までの半額キャンペーン)
シカキン精製手数料はAu 45円/g・Pd 65円/g(税抜、半額キャンペーン中)。査定・分析の手数料はなし
金パラ買取クローバー手数料は分析手数料のみ(合計評価金額の7.5%)
リークル2026年11月1日から精錬分析は公表地金相場の92%、精製費は廃止。抽出量10g以下(銀は100g以下)は基本料3,000円
よくある失敗

送る前の総重量に、サイトの1gあたりの単価を掛けて期待してしまうこと。精錬では付着物が除かれるので、取れた金属の重さは送った重さより軽くなります。

例えば、シカキンは個人から送られた撤去冠・除去冠23.2gが42,752円になった事例を載せています(2026年10月15日の事例)。送った重さと取れた金属の量は違うので、重さあたりの単価で単純に比べないのがコツなんです。

明細では「金・パラジウム・銀が何g取れたか」「何日の相場で計算したか」「何の費用を引いたか」の3つを確かめてみてください。

歯科金属の精錬のよくある相談

ここでは、Yahoo!知恵袋に寄せられている相談から、精錬に関わるものを3つ取り上げます。

歯科医院では外した銀歯を溶かして売っているの?

歯科医院では、外した銀歯を集めて溶かして売っているのか、という相談です。

歯科医院や技工所から出る撤去冠やくずを回収し、工場で溶かして処理する業者はあります。アサヒプリテックは、預かった物を工場で溶解処理すると書いています。

日本財団と日本歯科医師会の「TOOTH FAIRY(トゥースフェアリー)」のように、詰め物などから貴金属を回収してリサイクルする取り組みもあります。外した物の扱いは医院ごとに違うので、持ち帰りたい時は事前に相談しておきましょう。

祖父が金歯を溶かして作った塊がある

家に、祖父が金歯を溶かして作った金の塊がある、という相談です。

すでに溶けて塊になっている物は、形のある金歯より、精錬や分析で中身を確かめる流れになります。金歯や銀歯が混ざっていれば、金だけでなくパラジウムや銀も入っていることがあります。

詳しくは金歯を溶かした塊は売れる?歯科用の金の地金の扱いで紹介しています。

親類からもらった塊の価値を調べたい

親類から、金歯や銀歯を溶かした塊のような物をもらった、価値を調べたいがどこに頼めばいいか、という相談です。

価値を知るには、店頭でX線などで測ってもらうか、歯科金属の業者で精錬分析してもらう方法があります。返してほしい可能性がある時は、まず溶かさない店頭の分析で目安を聞くのがおすすめです。

相談から分かること
  • 歯科医院や技工所の金属を溶かして回収する業者がある
  • 溶けた塊は精錬や分析で中身を確かめる
  • 返してほしい物は、先に溶かさない分析で目安を聞く

量が少ない個人に向く売り方

金歯を持っている人

金歯が1本と銀歯が2つだけなんですが、精錬の業者に送るべきですか?

案内役

少量なら、まず溶かさずに測ってくれる買取店で目安を聞いてみるのも手です。精錬の業者は、少量だと送料や基本料がかかることがあるんですよ。

精錬は、量が多いほど手数料の負担が目立ちにくくなります。反対に少量だと、送料や基本料で手元に残る金額が減ることがあります。

シカキンは、買取金額が1万円未満の時は送料を負担してもらうと書いています。フジデンタルも、スクラップ金属の1万円未満の取引では規定の送料がかかるとしています。

溶かすと戻らない業者がある

シカキンは「精製分析を実施いたしますので、キャンセル・返送等が対応不可となります。」と書いています。フジデンタルは返品できますが、溶かした後なのでインゴット状で戻ると説明しています。

持っている量向いている売り方の例
金歯が数本だけ店頭で溶かさずに測ってもらう
銀歯や金歯が袋に少し店頭で目安を聞き、条件を見て業者も検討
閉院などで出た大量のくず精錬型の業者で見積もりを取る

まずは近くの買取店で、溶かさずに目安を聞いてみるのも一つの方法です。

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金歯・銀歯の査定額を確かめる

外した金歯や銀歯、入れ歯の金属は、1点からでも金・貴金属として査定を受けられます。店頭のほか出張査定も選べるので、金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。

閉院などで量が多い時の進め方は歯科スクラップの買取、業者ごとの違いは金パラの買取業者で紹介しています。

持っている歯科金属の量に合わせて精錬か店頭の分析かを選ぶ目安の図解

よくある質問

精錬と分析は何が違いますか?

精錬は溶かして貴金属を取り出すことで、分析は中の金属の種類と量を調べることです。精錬分析は、溶かして取り出した上で量を確かめる方法です。

精錬すると、歯が付いたままでも大丈夫ですか?

シカキンは、溶かして分析するので歯が付いていてもそのまま送ってよいと書いています。

精錬に出した後、キャンセルできますか?

業者によります。シカキンやアサヒプリテックは返却できないと明記していて、フジデンタルやクローバーは返却できますが形が変わることがあります。

まとめ

この記事の要点
  • 歯科金属の精錬は、溶かして貴金属を取り出し量を確かめる方法
  • 値段は取れた量・相場・掛け率から手数料を引いて決まる
  • 溶かさない分析は、その場で結果が分かり形も残る
  • 少量なら、送料や基本料がかからない売り方も比べる
  • 溶かすと元の形で戻らない業者があるので先に確かめる

歯科金属の精錬は、量が多い時ほど力を発揮する方法です。持っている量と、返してほしいかどうかを考えて、売り方を選んでみてください。

歯科金属をまとめて売る方法は歯科金属の買取、金歯の買取全体の流れは金歯の買取ガイドにまとめています。

金歯買取.jp

金歯買取.jp 編集部

外した金歯・銀歯・入れ歯の金属を納得して手放すために、歯科用合金の種類と純度、値段の計算、歯がついたままの扱い、売る店の選び方を、公的機関の情報と公表価格をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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